今日(2月25日) NAMIの定期総会が無事に終了しました。
2016年12月にNAMIが設立されてから医療通訳も大きく様変わりしました。認知度は向上しましたし、研修の機会も増えました。設立当初の目標は、「日本の医療通訳者像をみんなで一緒に作り上げる」でしたが、通訳像も徐々に形作られてきたように思います。ただ、形に歪みも見えてきました。これからはその歪みを修正していくのも我々の仕事のように思います。
ここ数ヶ月間理事会では、去年の活動を振り返り、また今年度の活動内容を議論しました。その中でいくつか重要な点が見えてきました。まず一番大事なのは、通訳者の質と地位の向上です。地域の在住外国人支援、院内通訳、インバウンド(医療目的の来日、観光客)等どの分野で活躍する通訳者であっても、安定した質の通訳を提供することは、通訳の高い評価と信頼につながります。逆に、悪い体験をしたクライアントは、2度と通訳を使おうとしないかもしれません。そのためにもトレーニングを続けていくことは必須です。
そこで今年はCHIP研修だけでなく、修了生(レベル)を対象とした専門・ステップアップ研修を単発で夏ごろに開催できればと思います。具体案はこれからですが、決まりましたらご案内をしますので、是非ご参加ください!
医療通訳の存在をより多くの医療従事者や若いみなさんに知っていただくことも大事だと考えています。通訳を利用するメリットは何か、通訳者の業務範囲は、通訳を介した上手な診察方法とは・・・知られていません。大学や病院などでユーザーを巻き込んだ講習会ができればいいなと検討しています。「うちで開催して欲しい!」という方がいらっしゃいましたら是非NAMI (national.interpreters.nami@gmail.com) までお知らせください。
また医療通訳システムの導入支援も忘れてはいけません。地方自治体は、地域に合う通訳制度を導入することが大事です。そのためにNAMIができる支援は何か、を考えます。
医療通訳のテーマはいつも同じ・・・と思われるかもしれませんが、確実に内容は進歩しています。諦めずに、現場とアカデミアから当局や関係者に訴えかけていきたいと思います。(NM)
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