私は母語・中国語と日本語で医療通訳に携わっております。日々の実践を
通じて日本も中国も文字表記のための手段として使う漢字の便利さ、面白さ、時には難しさを思い知らされることが多々あります。
会話1@医療通訳現場
医:漢字を読めますか?
患:はい。
医:通訳がいない時に、紙に漢字を書けば通じるかも知れませんね。
会話2@医療通訳現場
患:この間、通訳さんがいない時に先生から統合失調症という病名を教えて
もらったが、中国のウェブサイトで統合失調症という病名は見つかり
ませんでした。
会話2のケースについて、患者の質問は通訳を介して医療者に確認し、日本語「統合失調症」の中国語訳「精神分裂症」を患者に伝えることができました。
単語帳作りを通して気付いた漢字表記、日本語=中国語、日本語≠中国語、
日本語≒中国語
【日本語】 【中国語】
心臓 心脏
胃 胃
膵臓 胰脏
気管 气管
気管支 支气管
副腎 肾上腺
整形外科 骨科
胃腸炎 肠胃炎
婦人科 妇产科
血液 血液
筆談は工夫の一つ、しかし、日本語≠中国語を意識しないと伝えたつもりで
伝わっていないことになりかねないです。
通訳として、漢字の鵜呑みは禁物と常々心掛けております。
漢字は奥深く興味深い文字ですね。(Pa)
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